2. 心臓と血管の病気

よくおこる心臓病(心臓病といってもいろいろあります)

 ひとくちに心臓病といっても、その種類はいろいろです。心臓はふつう胸の左側にありますが、まれには右にある人がいます。これを右胸心といいます。なかには心臓だけでなく、すべての内臓が左右逆になっている人もいます。これを内臓逆転症といいます。

 また心臓は中隔によって左右に分かれていますが、この中隔に孔があいている病気が中隔欠損症で、生まれつきの心臓病(先天性心疾患)の一つです。さらに心臓には血液の流れをコントロールするために四つの弁がありますが、この弁がこわれると心臓が動いても血液がうまく流れず、ムダな動きを強いられた心臓はついにまいってしまいます。これが心臓弁膜症です。

 心臓は私たちが眠っている間も、休みなくはたらいているわけですが、このように心臓を動かしているのはパルスという電気の力です。洞結節という特殊な心筋組織があって、ここから心臓の筋肉を興奮させて収縮させる刺激が電気とパルスとして一定のリズムで発生し、心臓を規則正しくリズミカルに動かしているわけです。ここに故障がおこりますと、脈がはやくなったり、遅くなったり、乱れたりします。この乱れてムラ打ちするのを不整脈といいます。

 心臓に栄養をあたえる血管が冠状動脈と冠状静脈です。これは心臓専用の血管ですから、この動脈が硬くなって、血流が悪くなったらたいへんです。冠状動脈が完全につまってしまうと血の流れがとまり、心筋は死んでしまいます。水がないと植物が枯れて死んでしまうのと同じです。

 このような状態を心筋梗塞といい、心臓に激しい痛みがくるとともにショック状態におちいり、生命の危険にさらされます。

動脈硬化(日常生活の中で予防できる動脈硬化)
高血圧(高血圧に打ち勝つために)
脳卒中(脳卒中の予防は血圧のコントロールがきめ手)
狭心症・心筋梗塞(狭心症・心筋梗塞は食事の摂生で予防する)
心臓神経症(心臓神経症はこころの病気)

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