1. こころの病気

病気の要点(ノイローゼは精神病とちがいます。)

  こころの病気というと、人はすぐ精神病を思いがちですが、けっしてそうではありません。ふつう「こころの病気」と
  いう場合、神経症(ノイローゼ)と精神病の二つがあります。神経症と精神病はまったく別のものです。ここがポイン
  トです。

 神経症、つまりノイローゼの場合は本人が病気ではないか、心臓病ではないかと必要以上に心配し、不安になって病院をあちこちハシゴしたりして悩むのが特徴です。

 よく“がんノイローゼ”という言葉がきかれますが、神経症の人は自分のからだの状態、精神状態、能力などをたいへん気にし、がんではないかと思いこみ、一人で悩み苦しんでいる状態なのです。医師から「なんでもない」といわれてもなかなか不安や心配がとれません。

 神経症になりやすい人は完全主義者の傾向が強く、いつもベスト・コンディションでいようとするため、家庭内や社会での出来事(ストレス)・複雑な人間関係などで思い悩むことがどうしても多くなります。そのような性格が神経症という症状をあらわすことになるのです。したがって神経症の場合、周囲の人が極力なんでもないことを本人に強調して、安心させることが大切です。

 一方、精神病の場合、本人は逆に「自分はなんでもない、正常だ」と思いこんでいるのが特徴です。むろんすすんで病院に行こうとはしません。ですから、こちらは周囲の人が気をくばり、一日も早く医師にみせ、治療のベースにのせてあげる必要があります。

心身症(病は気から−心身症)
ノイローゼ(ノイローゼはいい性質の証明)
うつ病(うつ病の引き金を引く“生きがい喪失”)

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