『家庭教育力を高める』(その2)

教育とは教え育むことですが、これまで教え込むことがその主流となっていました。母親は家庭で教え込むことができませんので、学校や学習塾がその期待を担って子どもに教育という活動をしてきました。でも家庭における教育ほど子どもの素質に強い影響を与えるものはありません。実際小学1年生の時点でも学習力の違いが非常に顕著に現れてきます。
岸本裕史氏の調査では、小学1年生の時点で、上位(5)の子どもの語彙数は7000で、下位(1)の子どもの語彙数は2000しかありません。更に小学6年生の時点でのそれは上位が37000で、下位は8000です。つまり、年間の語彙数増加数が上位が5000に対して下位では1000しかありません。これは学校に通い始めた後の結果ではなく、学校に通い始めた時にはすでに身に付いていた学習力なのです。
幼児教育に関わった人であれば理解できることなのですが、この学習力の違いは幼稚園に通い始める3〜4歳でもはっきりわかります。つまり子どもが生れてから育った数年間の環境の違いで子ども達の学習力の違いが生じてくるということです。その後は教え込まれる情報をそれぞれの学習力で処理しなければならないので、教育の結果
(学校の成績等)も自ずと違ってくるのです。
本当の教育とは家庭にあって親によって育まれる素質教育が主体でなければなりません。親は子どもの学習力だけでなく、子どもの良い特質・性格を伸ばし、やる気と思いやりを育むことができます。また子どもの夢や望みを育て、人や社会の為にに役立とうとする志しを養うことができます。
親が家庭で子どもの為にできることはたくさんあります。それらはすべて家庭教育力と呼べるものです。




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