『三つ子の魂百まで』

『三つ子の魂、百まで』ということわざがあります。これに関して以前ご紹介した大妻女子大学名誉教授の平井信義先生は、「魂」とは人格つまり人間性という意味で、その中で二つの柱がとくに重要である、と言われました。その一つが「思いやりの心」で、もう一つが「意欲(やる気)」です。つまり前回にお伝えした情であり、意です。平井先生は続けて「この二つを育てておけば、立派な青年になると考えます。」と言われました。知に関しては何も言及されていません。情つまり思いやりの心があれば、自分と人を愛し、人の役に立とうという気持ちを持つことができます。意つまりやる気があれば、自分の決意を実行に移すことができます。そうしたら知つまりそのために必要なことは学ぶことができるのです。
ですから、学習力の前に人間力が大切ですし、人間力を創るのは家庭ですから家庭力が大切になります。平井先生は「思いやりの心は、お父さんやお母さん、先生に思いやりを受けたかどうかによって左右される」と言われました。ですから家庭が大切になります。
21世紀の教育は家庭から始まります。お父さんやお母さんが子供の学習力を高める源が自分達にあることを知ることから始まります。思いやりの心とやる気があれば、知的な力つまり学習力を高めることは容易にできるのです。その手段もあるのですから、もう一度原点にもどって「21世紀の教育」を考える必要があるのではないでしょうか。



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