『無意識な学習法』

意識的に考えるのは左脳の分野です。この意識が非常にやっかいな働きをすることがあります。それは消極的に考える時です。「自分にはできない。」「自分は頭が悪い。」「自分は覚える事が苦手だ。」「勉強は嫌いだ。」「やってもムダだ。」「やりたくないのに仕方がない。」「こんなことやっても意味がない。」「絶対無理だ。」などと考えるとそれで頭脳の処理能力は極端に落ちます。人間の意識には、ご存知のように顕在意識と潜在意識がありますが、顕在意識で思考
されたものは潜在意識の中に蓄積されますし、潜在意識にある情報はいつの間にか顕在意識に表出してきます。ですから潜在意識にまで浸透した消極的な考えは、その人の人生にかなり影響してきます。つまりいつもマイナスに働いて影響を及ぼすのです。
幼児期は自分では消極的なことを考えたり蓄積したりはしません。但し感性の時期、刷り込みの時期ですから、周りから言われる言葉や態度の影響をそのまま受け入れるのです。幼児期に褒めて育てられると自信に満ち溢れて成長します。幼児期にけなされて悪く言われて育てられると自信を喪失して成長します。ですから親の影響は大変大きなものです。
幼児期に潜在意識に刷り込まれたものが、左脳が発達して意識処理が可能な年齢になって見事に表出してくるのです。そして最初に書いた消極的なことを考えてしまいます。学校教育における評価は家庭における育て方の延長線上に出てくる結果だとも言えます。この消極的な考えが、無意識的な訓練で頭脳のCPU性能を上げようとするときにも、邪魔をするのです。訓練しながら、「出来ない、出来ない。」と思っていたら、訓練の効率は非常に落ちるのは明白で
す。ですから、右脳訓練のポイントは何も考えないで、入ってくる刺激に任せてみるということです。右脳開発教育は、そういう意味で、素直な人ほど効果が出てきます。「こうしていれば能力が高くなりますよ。」という言葉を信じて、消極的な意識をもたずに実践する人は自分の能力の成長を目の当たりに見ることになります。




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