『本当の学力とは』

現在の学校教育の生徒評価は、運動会の徒歩競争の結果みたいなものです。かけっこが速い子が何かトラブルがない限り必ず勝ちます。学校のテストも大体常に上位陣が固定しています。これではできない子は常に下位に甘んじてしまいます。なぜでしょうか?学校のクラブ活動を考えてみて下さい。体育系では入部すると基礎体力を測定します。また競技によってはその競技独自の能力を測定します。それによって、その子の強化すべき体力、技術がわかるからです。そしてその部分を鍛え訓練します。学校ではこの基礎体力に当たる基礎学力を測定することをしません。例えば、この子の読む速度はどの位なのか、聞く速さはどの位なのか、覚える速さはどの位なのか、語彙数はどの位なのか、等です。ましてや、テストまでに何回教科書を読んだかとかいう調査もされていません。つまり子どもの基礎学力、学習技術がわからないまま学習が進んでいるのです。
これでは行き当たりばったりの教育になります。例えば記憶能力に関して言えば、ある単位を10回で記憶する子どもがいる場合に、これが分かっていればその子どもには10回以上の学習をさせれば良いのですが(100点が期待できます。)、これを分からない場合、子どもは3回しか学習しないかも知れない、5回かも知れない、と言うことです。これらを把握している教師もいないのです。これは右脳学習の概念がない場合仕方のないことだと思います。でも、今後は子どもの(大人も同様ですが)基礎学力と基礎学習技術を把握して、その子のそれらの能力を向上させてあげることから教育は始まることになります。
では具体的にどのような基礎学力を図ればよいのか、どのようにその後対処したらいいのかを次回から提示いたします。




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