『学校教育は左脳偏重教育』

現在の学校教育は、教える方も学ぶ方も認識していないのですが、左脳ばかりを酷使する、言わば左脳偏重教育を行っています。左脳偏重教育とは何かと言いますと、左脳が要求することにのみに焦点を合わせた教育と言えます。左脳学習は次の2つのことを要求します。一つは記憶することです。もう一つは理解することです。これらのことを学習した範囲で要求し、それができているか否かをテストで判定し、子供たちの優劣を決定しています。
以前教育現場では、偏差値と言う概念がまかり通っていましたが、この偏差値とは平均値からどれくらい離れているかを示す数値だと言えます。偏差値の概念では、必ず人の上に人を作り、人の下に人を作ります。何が何でも人に差をつけるためのシステムだからです。この差を、学習した範囲の記憶と理解のテストのみで判定していたのです。偏差値の問題点は、ごくわずかの子供たちには自信を与えますが、大多数の子供の心を傷つけ、やる気をなくし、気持ちを腐らせてしまうことにありました。
本来左脳は発表する脳ですので、大量に蓄積された情報があってはじめて的確な言語表現で発表したり、他人とのコミュニケーションがはかれるのです。ですから蓄積されていなければ、つまり語彙力が弱ければ発表ができませんから点数評価としては低くなってしまいます。
この大量に情報を蓄積する働きには実は左脳は向いていないのです。
    ※参考文献:「動き始めた教育改革」寺脇 研氏(主婦の友社)



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