尿路結石(尿路結石は水分をとって自然にだす)

病気の特徴(脇腹にさしこむような痛みと血尿)

 腎臓から尿道、膀胱にできた結石のことです。尿路結石がどうしてできるのか、まだ完全にはわかっていませんが、おおよそ次のように考えられています。

 人間の尿は水とはちがって、いろいろな物質、たとえば尿酸、シュウ酸、アンモニアなどの塩類が、これ以上は溶けないという状態にまで溶けこんでいます。シビンなどに排尿して、そのままにしておくと、澄んでいた尿がいつの間にかにごってくることがあります。あたためるとまた元のようにきれいになりますが、これは温度が下がったために尿酸塩などが結晶してにごったものです。

 もちろん、結石ができるのはこんな寒さや暑さなど単純な変化だけによるものではありませんが、尿のなかに溶けている塩類はたいへん不安定な状態で溶けているものです。

 したがって、なにかの原因でそのバランスがくずされると、尿の成分の塩類がすぐに結晶してしまうわけです。

 この結晶がつぎつぎに付着していって大きくなったのが結石ですが、腎臓にできた結石は尿管から膀胱におしだされ、しまいには尿といっしょに排出されます。しかし、尿管に降りていかないで腎臓の中に残って、ここでだんだん大きくなったのが腎結石です。したがって、腎結石は一般に大きく、尿管の結石は大きくてもせいぜいエンドウ豆ぐらいで大半は米粒大です。

 この尿路結石は、年齢的には二十代に一番多く、幼児や子供にはまれです。男性のほうが女性の二倍くらい多くかかる傾向があります。また地理的に見ると、日本では寒い地方には比較的少なく、あたたかい地方に多く発生しています。

尿路結石の症状

 尿路結石の症状としては痛みと血尿があります。これらの症状は結石のある部位や、結石の大きさなどによってたいへんちがいます。

 まず痛みですが、結石が腎臓の中にある間はほとんど痛みは訴えないか、あってもせいぜい腰背部などの重苦しい感じとか鈍痛程度のものです。そのため、ほかの病気の診断のときなどに偶然発見されることが少なくありません。また、血尿などがあって、はじめて大きな腎結石が見つかったという場合もあります。

 これに対して、尿の結石はほとんどのものが激しい痛みを訴えます。小さな結石が尿管の中を通って下方へ移動していくときに、たいへん激しい痛みがおこります。結石せん痛といわれるもので、いわゆるさしこむような激痛が側腹部に起こります。

 顔面がまっさおになり、冷や汗をかいて転々と苦しがります。胆石の痛みの発作とそっくりです。短い場合は三〇分から一時間でおさまりますが、たいていは鎮痛剤の内服とか注射を必要とするほどの強い痛みです。

 もう一つの症状は血尿です。しかし、この血尿は目でみてわかるものから、肉眼では何ともなくて、顕微鏡で調べてはじめて尿に血が混じっていることがわかるものもありますから、ちょっとみて赤くないからといって安心できません。

治療のポイント(爆薬で石を砕く方法も)

 小さな結石で、自覚症状がないときは、経過を観察しながら、自然に排出されるのを待ちます。その際、水分を十分にとって尿の量をふやすとよいでしょう。しかし、痛みが激しいときや、腎臓内に石があって腎臓に害を与えるおそれがあるときはとり除かなければなりません。

 治療法は、なんといっても手術療法が主です。でも最近は、手術をしないですむ方法がいろいろ開発されています。その一つは薬液を結石に直接ふりかけて溶かす溶解療法であり、さらには衝撃波や爆薬を使ってとり除く方法もあります。

 今後、手術しないで石を除く方法がもっとたくさん開発され、やがて結石の手術はしなくてすむようになる、という見方をする専門家もいるほどです。

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