病気の特徴(右上腹部の激しい痛みが特徴)
肝臓から排出された胆汁は、胆道を通って十二指腸にでていきます。胆道には細い胆管とそれに連絡した袋のような胆のうがあります。この胆道の中にできた石が胆石で、胆汁成分のかたまりです。この胆石が胆のうの中にたまると胆のう炎をおこし、また胆石が胆のうから胆管にうつると胆石せん痛、つまり胆石発作をおこします。
テレビや映画の時代劇で、シャクの発作がおこったといって女性が突然右脇腹をおさえてうずくまり、もがき苦しんだり、気を失ったりするシーンがよくでてきます。あれは多分胆石の発作だったのだろうと考えられています。
胆石の痛みはちょっとした痛み止めぐらいでは効かず、麻薬の注射を受けないとおさまらないことが多く、ひどいときはショック状態におちいったりします。胆石発作は、とくに右上腹部に激しい腹痛がおこることが特徴で、夜半に突然おこることが多く、冷や汗をかいたり、黄色い液を吐いたりします。痛みは右肩や背中へもひびき、発熱や黄だんがあらわれることがあります。
最近わが国でも胆石をもっている人がふえています。動物性脂肪のとり方がふえたのが主因といわれ、国民の脂肪摂取量と胆石症の増加とはよく一致しています。日本人の一〇%前後が胆石をもっていると推定されますが、胆石保有者の八〇%ぐらいは症状のないまま過ごしているといわれます。
中高女性に多い胆石症
胆石の患者は四十歳以上の中高年に多く、女性の人が男性より二倍近く多いのです。特別なきっかけもないのに発作がおこることもありますが、過労、心痛、興奮などのストレスが発作のきっかけにあることがあります。ストレスが胆のうを収縮される自律神経系に作用するからです。
もう一つのきっかけは食事です。とくに脂肪の多いごちそう、中華料理やウナギ、てんぷらなどを食べた数時間後に痛みだすことが多く、一〇分から二時間ぐらいつづきますが、数日にわたってくり返すこともあります。脂肪の多い食物が十二指腸までくると、ホルモンの作用で胆のうが強く収縮して胆汁を無理に送りだそうとするからです。
胆石の発作時には、ニ、三日間絶食したほうがよいでしょう。痛みがおさまって食べられるようになれば、流動食から食べるようにします。
治療と予防のポイント
胆石症の治療としては、薬で胆石を溶かす方法もありますが、どんな胆石でも適用できるというものではありません。手術すべき状態なのに手術をためらって手遅れにならないように注意すべきです。
胆石をかかえていても、症状がなくようすをみている間は比較的ふつうの生活ができます。しかし、悪化を防ぎ、発作をさけるためには暴飲暴食をつつしみ、過労、精神的ストレスをできるだけさけて、規則正しく暮らす必要があります。なかには「めんどうだから切ってください」という人もいるそうです。胆石手術は予後のたいへんよいもので、こわがる必要はありません。専門医にすすめられたら、すなおに応じたほうがよいようです。
胆石は脂っこい食事が好きな人に多いことは先にあげたとおりですが、あわただしく、しかも不規則な食事をとる人にも多いのです。このような人はストレスいっぱいの生活をしがちで、食事が不規則だと胆のうの収縮リズムが狂いがちですから、胆汁の流れがよどんで胆石ができやすいといいます。
太り気味で、ごちそうが好きな中年女性はとくに生活上の注意が必要です。
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