肺炎は死亡率が高い(高齢者の肺炎は症状がはっきりでないことがある)
第二次大戦中、ペニシリンで時の英首相チャーチャルの肺炎がなおったことは当時有名なニュースでした。
たしかに抗生物質の開発で、肺炎による死亡率は減少しましたが、罹病率(病気になる人の割合)は減っておらず、いぜんとして重大な病気の一つです。そして、最終の死因として肺炎の占める率は高く、けっして無視できません。とくに四歳以下の乳幼児と老人にとって、肺炎の死亡率は格段に高くなっています。
このように、老人と子供の肺炎は今でもたいへんこわい病気です。それは老人の場合、経過が長びき、しかも肺炎になっても発熱しないことが少なくなく、軽視しがちだからです。
病気の特徴
肺炎といえば、急に寒気やふるえがきて、三十九度から四十度近い高熱がでて、胸が痛み、息苦しくなる・・・・・・といった症状がふつうですが、これは若い人にいえることです。六十歳から六十五歳をすぎると、このような“公式的”な症状がでないこともしばしばあることで、つい見逃しやすいのです。
また子供の場合は、肺がまだ発育中で、その途中で肺炎にかかると気管支拡張症(気管支が拡張し、そこに分泌物がたまったり、感染をおこす病気)をおこすことがあります。
こういう抵抗力の弱い高齢者や乳幼児、糖尿病など全身的な病気のある人、慢性の呼吸器病をもつ人が肺炎にかかると大事になるおそれもありますから、入院が必要になります。
治療のポイント(家庭看護のポイントは栄養と水分の補給)
治療法は原因菌をつきとめ、どんな抗生物質が効くかを調べて使うのが基本です。とはいっても、そこまでいくのには時間がかかります。病気は待っていてくれませんから、とりあえず医者にかかって幅広い効果をもつ抗生物質などと組み合わせて使い、経過をみます。そして、原因菌がはっきりした時点で最適な薬に切りかえます。
こうした細菌退治に加え、食欲がない場合は輸液によって栄養、水分を補給します。とくに老人や子供は脱水(水分不足)に弱いので、家庭で看護する場合は、どんなに食べられなくても水分の補給を忘れずに、お茶や果汁をたっぷりと与えることが肝心です。しかし、食欲がなく、のんでも吐いたり、下痢をするときは要注意で、緊急に入院して栄養点滴を受けることが必要です。
早期発見・早期治療がきめ手
しかし、一番大切なことは、やはり早期発見と早期治療です。老人の場合、食欲が急に落ち、全身がけだるくなって、腹が張るといった症状が現れたときは、熱はなくても、一応肺炎を疑って、かかりつけの医院で胸のエックス線写真をとってもらうことが早期発見には欠かせません。医者にかかるのを一日、二日と延ばし、ぐずぐずしているうちに手遅れになることがしばしばですから注意しましょう。
熱がでる場合も安静にして薬をのみ、三日以上たっても症状がよくならなければ、エックス線写真で単なるかぜか肺炎をたしかめることが必要です。
老人性肺炎の治療のポイント
老人性肺炎は早く入院し、徹底的に治療するのが理想ですが、病院の都合で即入院といかない場合は信頼のおける内科医の往診を頼み、その指示にしたがって少なくともニ〜三週間は床について安静を保つようにします。栄養のバランスのとれた食事をとることはもちろんです。ふつう薬をのむと三〜四日で気分がよくなりますが、このころ床をでて、庭いじりなどをすれば症状は再びぶり返して、とり返しのつかないことにもなります。
安静第一ですが、時々寝る姿勢を変えてあげるようにします。これによって肺のうっ血、床ずれを防ぐことができます。部屋は暖かくして、室温があまり変化しないように気をつけます。タンを吐く容器を近くにおいて、タンをためないでだすようにします。
予防としては、かぜをひかないことが第一。かぜが流行しているときは不要な外出をさけ、ひごろから栄養と体力をつけておくことです。
また大きな声をだすことも期間の運動になっていいのです、謡(うたい)やカラオケは肺炎予防にもなるわけです。
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