E太極拳(不老長寿を追い続けた中国人の究極の知恵)

                      指導・日中太極拳交流協会

 太極拳はその名のとおり、もともとは拳法です。その歴史は古く、いろいろな説、いろいろな流派がありますが、現在、実際に行なわれている流派の古いものは、中国の明代に完成されたものとみられています。しかし、いまでは中国でも本来の拳法としてより、国民的健康体操として広く普及しています。技術的には初期にあった激しい動作は除かれ、柔和で安定した、美しく滑らかな型がとりこまれ、現在にいたっています。

呼吸をととのえながらゆっくり、そしてゆっくりと

 太極拳には多くの流派がありますが、共通した特長としては柔(柔軟に)、円(丸い形、円運動)、緩(ゆったりと)、均(均等な速度で)の4つです。動作の要領は過度に力をいれず、常に安定した、スムーズな動きをします。そして、ゆっくりと滑らかで、流れるような連続性があり、自然な円運動により一貫しています。

ゆっくり、そしてゆっくり

 太極拳を行なう場合には、ゆっくりすればするほどよく、ネコのように歩き、糸を引くように移動することが必要です。またムダに力を使ったり、ゴツゴツした動作をしないで、力を抜くことにも注意してください。

 太極拳で大切なのは呼吸法です。呼吸は、はじめは自然にまかせて行なって結構ですが、動作に慣れてきたら、上にあげるときに吸い、下に下げるときに吐き出し、開くときに吸い、閉じるときに吐き出す腹式呼吸を行ないます。そして、この呼吸と動作をうまく結合させるように努力して下さい。

 太極拳の場合、1日の練習時間は15〜20分くらいですが、ひととおりの動作を習得するには3〜6ヶ月かかります。

こころとからだのバランスを

 太極拳は調息、つまり呼吸をととのえることによって、調心調身、つまり、こころとからだのバランスをとっていこうとするものです。その結果、からだが全体的にととのえられ、局部的な矛盾をなおしていきます。ストレス解消法として効果があることはいうまでもありませんが、循環器系、呼吸器系、筋肉・骨系、代謝機能などにもよい効果があることがわかっています。

陳式38勢太極拳

 太極拳には長い歴史の中で生み出されたいろいろな流派がありますが、前に紹介したものをオーソドックスな太極拳とすると、ここではスピード感と手の返しに特徴のある陳式38世太極拳を紹介しましょう。

基本的動作

 陳式太極拳は全体を4段階に分け、格段は9つの動作からなり、それに準備と終息の2動作をくわえた38式からなっています。

 これらの動作のうち、すべての動作の基本となるのが第1段第1式の予備式(ユベイシ)です。この動作には、太極拳の根本となる9つの動きが含まれています。

@    内に精神を集中し、外見はゆったりします。
A    頭をまっすぐにし、何か物をのせても落ちないほど静かにします。
B    唇は軽く閉じ、歯は軽く合わせ、下あごはやや引いておく。
C    肩はゆったりと沈めます。
D    胸は緩め、腰を下げます。
E    背骨は上下から引っぱり合う感じにします。
F    股間は丸い感じに軽くあけます。
G    両ひざを軽く曲げ、突っぱらずに立ちます。
H    全身をゆったりとさせ、気を丹田(下腹部)に沈めるようにします。

5つのポイント

@    呼吸は鼻で吸い、口で吐きます。ゆっくりと吸い、ゆっくりと吐くことが理想で、なれるにしたがってゆっくりとするのがよいでしょう。
A    所要時間は4〜6分。動作の激しいものと、おだやかなものの2つがあり、それぞれの体調に応じて選んでください。
B    両眼はゆったりと前を見ます。動作においては、主要な手の動きに一致させるのが原則となります。
C    「意を用いて意を練る拳法」です。力でなく、意(心)を用いて、動作を行なうようにします。
D    朝の早いうちに行なうのが理想的です。満腹時は避けて、食事の1〜2時間前か後に行なってください。

雀尾の型

@    静座をし首筋、背筋をまっすぐに伸ばし肩の力を抜く。
A    お尻を後ろに出さないようにゆっくりと腰を上げ、爪先を立てて胸を張る。
B    胸、腹をひっこめながら腰を静かに下ろす。
C    右足を立てる。
D    足の親指に重心をかけ、まっすぐに立ち上がり、爪先立ちとなる。
E    かかとを静かに下ろす。
F    左足の爪先を外に向け、静かに1歩進める。
G    左足に重心を置き、右足を進めながら両手を上げて構える。
H    右足を少し進め、重心を右足に移す。
I    左足へ重心を移しながら上体を起こし、両手を下ろしてから左脇下まで引き上げ、左手を右手首にそえる。
J    右足へ重心を移しながら、胸の高さで両手を前方に回す。
K    左足に重心を移しながら、両手を右手前回しで胸元まで引き寄せる。
L    右足に重心を移しながら、両手を合わせてゆっくりと押し出す。
M    両手を開いて首を前に垂れながら上体を曲げる。
N    腰から順に上体をゆっくり起こす。
O    左足に重心を移しながら、上体を後ろへそらし、手を上げる。
P    右足に重心を移しながら、両手をゆっくりと前へ押し出す。
Q    両足先をそろえ、お尻を締めて胸を張る。
R    左足の爪先を外に向けて進め、両足を交叉させて腰を落とす。
S    左足を軸にして立ち上がりながら左へ回る。
21   両足先をそろえて直立姿勢。
22   両手を引いて胸を張り、尻を締める。
23   腰をかかとに下ろし、爪先を立てたまま両ひざをつく。
24   爪先を右、左と下ろしてゆっくりと正座する。

更鶏独立の型

型関節、股関節、ひじ、ひざの調整。

 被身後たんの型

  背筋、でん筋の強化。

 下勢の型

 足首、手首の柔軟化。大腿筋の伸張。腰椎の調整。

こんな病気・症状に効果がある
○高血圧
○ストレス
○軽度の胃潰瘍
○不眠症
○老化
○便秘
○自律神経失調症

(連絡先=日中太極拳交流協会・東京都文京区後楽1−5−3 日中友好会館内
  
     電話03−814−6767)

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