■アメリカで最も優秀な学生は起業家を目指す■


 アントレプレナーとはチャレンジ精神に満ちあふれた真の起業家のことです。広義の意味からすれば、会社員でありながら自分の意志をしっかりと持ち企業に頼って生きていかない人もアントレプレナーと呼べます。将来へのステップとして企業での7〜10年の体験は必ず起業家となったときに役立ちます。仕事にも対人関係にも苦労した人こそ、起業家としても成功しやすいでしょう。人に仕えたことがなくては、なかなか人の使い方はわからないものです。

 慶応大学大学院で米国のビジネススクール流の先進的な講座を展開している千本倖生教授によるとアメリカでは最も優秀な学生は起業家を目指すそうです。
 「日本では起業家が育たない、農耕民族の日本人にはそういう資質が決定的に欠けている、という議論があるが、そんなことはない。力はあるが引き出せずにいるだけ。育っていないのは、教育を含めた後天的な原因のせいだ。
 米国のインターネットビジネスなどの社外役員を数多くやっていて痛感するのは、お金に対する感覚が日本とは決定的に違うということ。
 米国では、知恵を尽くして高い目標を設定し、リスクを負いながら人の何倍も努力した結果、大金持ちになることを、偉大なことだと考えている。正当な手段で得たお金は、その人の努力に対する通信簿であり、成功者に対して大変な賛辞を贈る。
 日本では、儒教文化のなれの果てか、正当に生み出されたものであっても、お金はダーティーなものという意識がある。そのうえ、ジェラシーが強くて成功者の足を引っ張る。組織内でも、前向きなエネルギーではなく後ろ向きのエネルギーが強い人が偉くなりがち。そんなことではグローバルな競争に勝てない。この姿勢を改めることが原点だ。
 日本の企業は、これまでオールラウンドプレーヤーを求め、大学なども、そうした人材のために教育をしてきたが、これが根本的な間違い。
 山一証券が破たんして、最初にメリルリンチにヘッドハンティングされたのは、デリバティブのエキスパートなどの超スペシャリスト。オールラウンドプレーヤーは最後まで残ってしまった。
 親や社会の価値観が変われば米国では、最も明晰で有望な学生は起業家を目指す。リスクをとって自分の考えを事業化し、お金に買える。それが最高の価値。有名企業に勤めても、大して表かされない。
 その米国も、60、70年代までは有名企業に勤めることが大きな価値を持っていた。それが、ベトナム戦争以降、経済の大衰退を経験し、80年代になって大きく変わった。日本も決定的なところまで行かないとダメ。今、やっとその入り口にきたところではないか。
 とは言っても、起業家精神の育成は大事でも、あまり小さいうちからやるのもどうか。基礎学力をつけるべき時はつけないと。日本は詰め込み教育だから創造性がはぐくまれないという人がいるが、創造性は強大な知識のデータベースがあってこそ成り立つ。
 知識偏重の画一的教育なんていうが、親がいまだに「いい大学に行って、いい会社に入るのが幸せ」と思っているから、学校もそういう教育も変わる。あと数年もすれば、日本でも優れた起業家が出てくると思う」(週間読売1999年10月17日号より)

 時の人となっているソフトバンク社長の孫正義氏は19歳の時にたてた計画どおりにステップアップしているようです。ベンチャーからスタートして未来予想図を描き、戦略をたてて、現在ネット財閥を目指しています。孫社長は会社経営にとって、最も必要なことは何か、とのインタビューに答えて次のように述べています。
 「やはり、志を大きく持つことです。もし、それが小さな志だったら、やはりその次元で終ってします。反対に、大きな志を非常に強く、真剣に思い、なおかつそれに向かって努力していけば、方法論はおのずと開けてくる。経営に必要なのは、思いの大きさと強さと方向性、これではないかと思います。
 別に、僕自身が何かの専門家だったわけではありません。特技を持っていたわけでもなく、自分の思いが非常に強くて、しかもその方向性がよければ、多くの専門家が集まってくれる」(東洋経済:ベンチャークラブ、1990年11月号より)

 アメリカの心理学者、ウィリアム・ジェームズは「心構えを変えることによって、あなたはなりたい人間になれる」といっています。人の思いがその人の将来を形成するのは確かです。成功は心の内面の心の向きから始まります。まず、何をやりたいのか、何を望んでいるのかを自分に問いかけ、見極めることは重要なことです。好きなことであればどんなに困難なことがあってもそれを乗り越えるための努力を惜しまないからです。
 FREEMAN NEWSで掲載する成功者のものの考え方やとらえ方も学んでいただき、アントレプレナーへの階段を上っていければ幸いです。


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 この記事は私(才木)の友人で、東京でコンサルティング事業、ネットビジネス事業を経営している福永 隆氏のホームページより許可を頂き掲載したものです。アントレプレナー(チャレンジ精神に満ちあふれた真の起業家)を育成し,支援する事業を長年やっておられる方です。福永氏のホームページも是非のぞいてみて下さい。 http://www.freeman.co.jp/soho/
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