おてがみノート

大阪府 谷口尚美

 私は小1の娘と「おてがみノート」なるものを作っています。夕食時に話をするのが我が家のゆいいつの楽しみですが、時間もかぎられるので物足りません。その不足分を、お互いが好きなときに書き合います。けっこうこれがいいみたいで、娘の書いた内容にやさしさが目立ち、心の奥底を考え、おもいやりを大切に生きる姿勢が見えだしました。また文章の向上にもなったようで、担任から作文をほめられるようになりました。

―ノートからの抜粋です―

「お母さんへ」                ゆかこより

おしごと、たいへんですネ。つかれないでネ。かいぎもおそかったから、しんぱいしました。きょう、たいいくのとき、あめやったからむれていやでした。うんどう会のれんしゅうはしんどいです。お母さんも、つかれるネ。

「ゆか子へ」                 お母さん

会議が遅くなって、心配かけてごめんね。疲れていたから、夕飯の時、ブスッとしてたお母さんを許して下さいまし。運動会の日までは、練習ばかりになるから、よく寝てくださいよ。お願いしますよ。

(私から娘への手紙には、漢字にも触れさせたくて、漢字を使い、ひらがなをふっておきます)

「お母さんへ」                ゆかこより

にゅういんしているおじいちゃん、しゅじゅつ(手術)していたそうやったね。かわいそうでした。おじいちゃんの手をにぎったら、ゆかは、なみだがでました。はやくなおったらいいな。

「お母さんへ」                ゆかこより

お父さんが、おさけばかりのんでおそいから、おこったらなあかんよ。お母さんねむたかったら、ね(寝)えな。まってたら、しんどいで。