幼稚園嫌いを直す

岐阜県 田中育代

 娘が2年保育で幼稚園へ入った歳、4月は喜んで毎日通っていたのに、5月に入ったとたん、毎朝「今日、幼稚園へ行かない!!」と言いだしました。親の方も最初の子ですし、全て初めてづく志乃状態のままで、5月病なのかしら?と思いながら、1日1日過ごしていました。泣いてばっかりの娘に、やっと原因は給食にあると気づきました。もともと食の細い子だったし、いつかはこういう日がくることを予想はしていましたが、どこかで、そうではないことを祈っていたりして・・・。私自身も小学校のとき、いつもいつも残されて泣いて食べていた子で、娘の気持ちも十分理解しているつもりでした。でも、1ヵ月間は、イヤがる娘をなだめながらの幼稚園通いでした。そんなある朝、毎度のことながらなく娘に、また今日もかあと、かなり気分が落ち込んでいたのですが、娘を向かい合わせにひざの上に乗せて、わかってくれるかなと半分不安の中「お母さんも給食は大嫌いで、いつもビリだったのよ。でも、毎日、学校へ行ったの」娘は、すかさず「どうして!?」と、「だって、お友達といっぱい遊べるもの」の、ひと言で、今泣いたカラスがもう笑う、ではないですが、すっと、娘が立ち「あ!今日先生と、ピョンピョンキョンシーをやるんだった」と。その日から、泣き虫も少しずつ卒業していったようです。まだ小さいから、こんなことを伝えてわかってくれるかしら!?と、つい子どもは幼いと親は考えてしまいますが、子どもと同じ目線で話せば、わからなくっても、少ししかわからなくっても、必ず親の気持ちを受け取ってくれるということを、今回の娘とのやりとりで理解することができました。