生きたお金の使い方

広島県 長谷川光子

 現在中学2年の娘が小学5年の時、教育費をまかせてみました。それまでは、月決めで使い方の自由な小遣いを小額渡し、学用品を購入するときなどはだいたいの金額を渡し、おつりは戻すというやり方でした。家計簿をつけるとき、出し入れの記帳が面倒になった私は、娘に1ヵ月分まとめて渡すから自分でやってみないかと相談すると、金額の大きさに魅力を感じたらしく2つ返事でやる気になりました。習い事の月謝・その交通費・図書費・学校に納入する費用・おもちゃ類・ペットのえさ代など、内訳をよく話し、郵便預金通帳と印鑑、それを入れる布袋も用意しました。そして、金銭の出し入れを記帳することが条件です。娘は、私が家計簿をつける横で教育費をつけるようになり、最初の1年ほどは時々点検し、気の付いたことを話してやりました。今から思うとよく渡したものだと思いますが、万事に慎重な子だったので、「習い事の月謝は先生にとってはお給料だから、月初めに納めるように」といったことを素直に守り、自分のお金ですからよく考えて支出するようになりました。中学瀬になると行動範囲が広くなり、限られた額の中でのやりくりに苦労していますが、計画を立てて、自分の責任でお金を使ったり貯めたりすることがなかなかやりがいがあるようです。月の終わりに、細かい金種に分けた翌月の教育費を渡すと、夜遅くまでかかって支払計画を立て、用途別の袋に仕分けしています。生きたお金の使い方のできる人間になってほしいと願いつつ見守っています。