おもらししちゃダメ

滋賀県 黄之瀬伴子

 長女が3歳になったとき、次女が生まれました。そして1ヵ月ほどすると長女のおもらしが始まりました。それまでは自分でパンツを脱ぎ、おまるで用を足していたのに、平然とパンツの中にうんちまでするようになってしまいました。1日中、長女のおしっこを気にかける毎日が続きました。今まで以上に長女とよく遊び、かまってやりました。やさしく言って聞かせて、時にはきつく叱ったりしましたが効果はありません。おもらしするようになって1ヵ月たったとき、知り合いの方から、「それは赤ちゃんのマネをしているのかもしれないから、1度赤ちゃんのほうを叱ってみてはどうか」というアドバイスを受けました。それで次女のおむつを替えるとき「あれっ!玉恵ちゃんたらおしっこたれるじゃないの、ダメだねえ」と言ってみました。すると隣の部屋にいた長女が、ダダッと走ってきて、次女と私に向かって「ダメ、ダメ、ダメだよねえ」と大きな声で言ったのです。そしておもらしはうそのように直りました。そういえば、次女のおむつを替えるとき、いつも私は「あーらおしっこでちゃったね、すぐ気持ち良くしてあげようね」とか「とってもいいうんちがでたね」とうれしそうにしていたのです。まだ3歳の長女は、次女がおもらしをしてほめられているように感じたのでしょう。なのに自分がおもらしをするのはどうしていかないのか、わからなかったのでしょう。今ではおむつを替えるときは「早く自分でできるようになってね。おねえちゃんみたいにするんだよ」と、声をかけています。長女にこうしてほしい、こうなってほしいと思うことを次女にも話しかけるようにしています。