まほう使いとおかたづけ

山形県 三浦良江

  部屋一面おもちゃの山。そこで私は大きな声でのぞみ(長男4歳)を呼びます。「のんちゃん早くきて早く・・・」走ってくる長男の顔を見て「あのね、今、まほう使いのおばあさんきたの。おもちゃだしっぱなしにしてるとね、持ってっちゃうって。持っていって、おもちゃほしい子にあげちゃうんだって。いい?」と、まじめな顔で聞きます。すると、のぞみは「だめだめ、おかたづけするから持ってかないで。」と言い、「おかあさんも手伝って」と言うので、私も手伝いながら上を向いて大きな声で「まほう使いのおばあさん、ちゃんとおかたづけしますから持っていかないでください」と言い、のぞみにも大きな声で言わせます。そして、かたづけ終わったら、2人で「良かったね」と、ほっとしあいます。今にいたるまで「のんちゃんもお家に帰りたいと同じように、おもちゃさんだってお家に帰りたいんだよ。かわいそうに、お家に帰りたいってみんな泣いているよ」とか、大きなゴミ袋を持ってきて「かたづけないから捨ててやる」とかいろいろしていましたが、今のところ「まほう使いのおばあさん」編がきいています。