『聴くことは理解することの始まりです』(その3)

子どもの話を聴くときに大切なことは子どもの目線で聴くことです。大人が立った状態は子どもに威圧感と重圧感を与えます。目線まで下がるといつでも抱きしめることができます。もちろん最初からひざにのせたり肩を抱いた状態で話を聴くこともできます。
よく口は一つで耳は二つ、だから話すことの倍は聴くようにしましょう、と言われます。ついつい子どもにはお説教を垂れてしまいます。聴くことなしにただただ話し続けます。これでは子どもは反省するどころかうんざりしてしまいます。
子どもは話したがっています。親は聴き上手になることが大切です。同じ目線で目をしっかり見てただただ聴いてあげて下さい。子どもは安心して話をしてくれるでしょう。このような時間の経過が親子間の信頼を築きます。
「お父さん!」「お母さん!」と子どもが言ってきたら、とにかくまず「なあに?」と応えます。子どもが要求を言ったら、それができるかどうかを応えます。多くの親がこの段階でつまづいてしまいます。
子どもが呼びかけたら「今忙しいから!後で」「やかましいわね!」と聴くことをしません。これでは子どもは心の内を話せません。親として聴くことの達人になってみませんか。それは理解することの達人になる近道なのです。