『家庭とは第一に安らぎの場所であることが大切です』

ある時子どもが泣きながら学校から帰ってきて、自分の部屋に駆け込み、鍵をかけて閉じこもってしまいました。そのすぐ後に友だちが数人その家に駆け込んできました。お母さんは子どもの様子が気になりながらも、友だちの話に聞き入りました。友だちは、その子が自分たちに悪い事をしたと言って非難をしました。それを聞いたお母さんは子どもの部屋の前に行き、「すぐに部屋から出て来なさい!」と強い口調で言いました。泣きながら出てきた子どもを玄関の所に連れて行き友だちの前で子どもに謝らせました。友だちはそれで納得して帰っていきましたが、子どもは部屋に戻って泣き続けてい
ました。夕食の時間になり、いくら呼んでも子どもが部屋から出てこないので部屋に入ると、子どもは首を吊って死んでいました。
これは新聞に報道された実際に起こった事件です。もし、その時にお母さんが子どもの側に立ち、子どもの話を先ず聞いてあげていたら悲劇は起こらなかったでしょう。また、子どもが悪いということが事実だとしたらどうしたらいいでしょうか。友だちにお母さんも一緒になって謝ってあげることができます。お母さんは子どもにとって最後の砦なのです。
家庭は子どもにとって安らぎの場所であることが大切です。外でどんなことが起こっても、家庭に帰ると安らぎが得られるならば子どもは家庭に帰ってきます。そんな家庭と家族関係を築きたいものです。