『家族とは、家庭とは』を考えてみましょう。
家族は夫婦が基本です。愛の結晶である子どもが生まれると2+1の関係になります。3人ですが夫婦は常に基本なので2+1の形となります。1は成長して伴侶と出会い2となります。3人子どもがいると小さなうちは2+3の関係ですが、それぞれが家庭を持つと3組の2ができることになります。3組の2からも+アルファが出てきます。
このように夫婦の二人が基本となり、これで家族が始まります。そして幹から枝が伸びて広がるように子孫が増えていくのです。幹は更に太い幹に連なり、その下には根が張っています。太い幹やその下の根は私たちを育んでくれた父母や祖父母、先祖を表します。このように夫婦を中心に先祖から子孫の関係を表すもののひとつが上記の家系の木となります。
現在NHKの大河ドラマで好評を博している、「北条時宗」の生きた鎌倉時代の日本の人口が約1000万人だと言われています。今日までの歴史の中で大勢の日本人が病気や戦争、天災等で寿命を全うすることなく亡くなっていますが、現在私たちが生きているということは、その間に先祖が欠けることがなかったという事実があるのです。鎌倉時代の約1000万人の中に私たちの先祖が確かにいたということなのです。
そのあとの室町時代になると1500万人,江戸時代は3500万人,明治時代に4000万人〜4500万人,そして昭和になると1億人になりますが、鎌倉時代の前はもっと人口は少なかった訳ですから、何となく、隣の人がはるか昔の時代にさかのぼると、親戚であった確率は高いような気がします。
このような壮大な時と空間の歴史の流れの中で、互いに惹かれあって結婚した夫婦、そして夫婦から生まれ出る子どもと子孫は単なる偶然ではなく必然的な出会いであったと考えてもまんざらおかしくはないでしょう。
正に今過去の歴史の土台に立って、未来の歴史を創るという貴重な立場にいることを一人一人が自覚する必要があるのではないでしょうか。今の家族の関係は大切な歴史の1ページなのですから。