『家族とは、家庭とは』

前回までスキンシップで心が育つことについて述べてきました。今回から数回で『家族とは、家庭とは』を考えてみたいと思います。
現在戦後最大の経済不況の波が荒れ狂っています。でもこの不況感は、戦後の好景気時代を体験し、つい最近のバブル好景気を経た後だけに、痛切なものがあるのです。戦中戦後の辛い時代を考えると、また発展途上国の経済状況を考えると、まだまだ日本は豊かな国であることは間違いないのです。
でもこの3年間は経済苦を原因とした自殺者が増加し、特に中高年の自殺者は常に高い水準を占めています。中高年者はこれまでの日本経済を支え、家計を支えてきた人たちです。この現実には本当に心を痛くしています。それらの方々には家族があります。残された家族の悲しみは大変
なものがあると思います。どんなに苦しくとも家族のことを考えると死ねないという人もいます。どのような選択をしても一番身近に関わるのは家族です。身内の死を喜ぶ人は決して誰一人としていません。
私たちはうれしい時も、喜びの時も、悲しい時も、つらい時も、それを分かち合って生活する為に家庭を持ち、家族を構成しています。『家族』にはとても大きな価値があり、私たちが気づかなければならない貴重な働きがあります。家族には、夫、妻、父親、母親、子ども兄弟、姉妹という大切な役割があります。また、祖父、祖母、義理の父親、母親、義理の兄弟、姉妹、孫、ひ孫、叔父、叔母、甥、姪と更に関係は広がっていきます。
この断ち切れない縁とも呼べる価値ある関係を考えてみたいと思います。