スキンシップで心が育つ(その3)

情緒の不安定な子どもは、お母さんとの間の情緒的な結びつきができていないことが起因していると考えられます。とくに、幼い頃からのスキンシップが不足して子どもに、情緒の不安定が多く、そのような子どもは友だちと夢中になって遊ぶことができません。そして、友だちに意地悪をしてみたり、弱い者いじめをしたりしますから、友だちからも嫌われてしまいます。何よりもまず、お母さんとも間の情緒的な結びつきを実現するための努力が必要になります。
小学校低学年であれば、スキンシップがとても有効です。家庭にいるときは、ひざの上に抱いてあげ、夜は添い寝をしてあげるとよいでしょう。スキンシップを始めてみると、しばらくはべだつきの状態になることがありますが、子どもの情緒が安定してきますと、そのべたつきが少なくなって、ついに解消し、友だちといきいきと遊ぶ子どもに変わっています。しかも暖かいお母さんのイメージが子どもの心に刻み込まれ、子どもの心に基地ができたことになります。これが、思春期の危機を切り抜ける基盤となっています。
このように家庭におけるお母さんのスキンシップは子どもの人間性の確立に欠かせないものなのです。子どもはお母さんやお父さんからスキンシップを受ける権利を持って生まれてきたと言っても過言ではないでしょう。子どもが家庭で学ぶ最も大切な知識は、『愛されている』ということです。
           家庭は子供が”愛されること”を学ぶ場所です。