『同じ価値観を築き上る』

夫婦は違った環境で育った者同士が結婚して生活していくわけですから、一緒に生活し始めた当初は価値観の違いによってすれ違う部分が生じてくるかと思います。例えば、これは私自身の体験ですが、私の父は公務員でした。妻の実家は米屋でした。妻は私が仕事や出張から帰ってから、家でくつろぎ寝転んでテレビを見ることが当初はいやだったようです。後で夫婦で話し合った時にわかったことですが、妻の父は寝転んでテレビを見ることをしなかったのです。米屋で朝から夜まで忙しく立ち振る舞い、更に詠いの先生をしていましたので座る姿勢もきちんとした人です。さらに妻の実家に行ってわかったことですが、家族が団欒で過ごす居間は掘りごたつで寝転ぶような状態ではありませんでした。ところが私の父は郵便局に勤めて最後は局長をして退職しましたが、疲れて帰宅してからの楽しみは、夕食後寝転んでテレビのプロ野球中継を見ることでした。ですから私もくつろぐ時は寝転んでテレビを見たりする訳です。
このように子供の時から過ごしてきた環境の違いによって、夫婦間の価値観が違いますから、意見の相違や感情の相異が起こって来ます。これを当たり前だと思って調整すれば良いのですが、「それはおかしい」と相手を責めることになると夫婦間でいさかいが起こります。夫婦として時間を掛けて築かなければならないことに、同じ価値観を築き上げるということがあります。子育てひとつにしても、価値観が違うと子どもは迷惑千番です。父親と母親の言うこと、することが違うとなれば子どもは迷うばかりです。同じ価値観を築き上げるには時間がかかるかも知れません。でもとても大切な実行目標であり、価値あることです。そのためには夫婦でいろいろなことを心を開いて話していく必要があります。ざっくばらんに何でも話し合える夫婦が良いですね。